身も蓋もない事業計画③ 〜なぜ、他人の土俵で勝負してしまうのか〜

皆さま、こんにちは。税理士法人YFPクレア 監査部の佐藤です。
 
いま、通勤電車に揺られながらこれを書いています。
 
大学や専門学校の多い路線です。
 
横に座っている学生さんは、話の内容からすると、たぶん美大生です。
 
 
 
 
美術とか、芸術を創り出すのが才能なら、これらを楽しむのも才能です。
 
私にはどちらもありません…とほほ。
 
 
 
 
美術というか、絵描きというと、私はいつも加藤登紀子さんの唄う『百万本のバラ』を思い出します。
原曲は、確かロシアの唄で、日本語訳は加藤さん自身によるものでした。
 
 
 
 
ストーリーは、貧しい絵描きが女優に恋をして、今風の言い方をすると『撃沈』するというものです。
 
貧しい絵描きは、家財一切を売り払って作ったお金で、街中の花屋からバラを買い漁り、
彼女の部屋の窓から見える広場を、このバラで埋め尽くします。
 
女優さんは、どこかの金持ちのイタズラと思い、絵描きの存在に気づくことさえなく、
別の街へと去っていきます。
 
そして、“貧しい絵描きは孤独な日々を送った〜”そうです。
 
 
 
 
この歌を初めて聴いたとき、私は田舎の鼻垂れ中学生でしたが、非常に口惜しく思ったものです。
 
 
 
 
・なぜ、ビンボーなのにバラで勝負したのか?
 
・なぜ、絵を描いて贈らなかったのか?
 
 
 
 
もともと殆ど勝算のない無謀な戦いではありますが、
これでは千に一つくらいはあった可能性を自ら潰してしまっています。
だいたい、バラで全財産を使ってしまったら、万一上手くいったところで、お茶も出来ないじゃないですか。
 
 
 
 
得意の絵で勝負するか、それは芸術家としてのプライドがそれを許さないと言うなら、
バラではなく、道端のタンポポでもむしって
『てめえは気取ってるが、俺に言わせりゃこれで十分だ』と言って渡せば、
僅かな可能性がグンと広がったはずです(ねーか)。
 
 
 
 
しかし、幸運な事に、彼が失敗したのは恋です。
失恋は、なかなかつらいことに違いありません。しかし、例外なく時が癒してくれます。
 
 
 
 
事業は違いますよね?
 
 
 
 
事業を興してズッコケることは、悲劇です。
 
不幸せになるのは自分だけじゃありません。
 
自分を信じて独立に賛成してくれた家族、能力をかって出資してくれた株主、事業計画を認めて融資してくれた銀行、そして、なにより、自分を頼ってくれたスタッフ、皆さんをがっかりさせることになります。
 
 多くの場合、路頭に迷わすことになります。
 
 
 
 
さあ、それでは前述の疑問に戻ってみましょう。
 
 
 
 
・なぜ、ビンボーなのにバラで勝負したのか?
 
・なぜ、絵を描いて贈らなかったのか?
 
 
 
 
実に簡単な答えになります。
 
→計画性のなさ
 
→自身の強みと弱みを念頭に置かなかった
 
→外部分析を怠った
 
 
 
 
彼にとって全財産をかけた100万本のバラはしかし、周囲に金持ちがたくさんいる彼女にとっては、なんでもない日常でした。
 
しかし、畏れ多くも、女優様に、道端のタンポポをプレゼントした男はいないでしょう。
 
大女優でありながら、貧しい絵描きに恋をしてしまう私。
 
というストーリーをいかに描かせるか、いかにこのストーリーに酔わせるか、が勝負どころだったはずです。
 
そう考えてみれば『貧しい絵描き』というのは、実はなかなか悪くない立ち位置だと分かります。
 
しかしながら、事業計画=戦略を立てなかった絵描きは、その点に気付きません。夢中になり、一見大胆に見えるが、実際はありふれている正攻法で勝負してしまいました。
 
YFPクレアを含めた中小企業が、大企業がとる戦略に対抗しても、同じ方向で勝負しても、勝てる訳がないじゃないですか。
 
 
 
 
経営計画の先駆者、古田土会計の古田土先生は、『中小企業は行列のできるラーメン屋を目指せ』とおっしゃいました。
 
これが、一つの答えだと思います。
 
 
 
 
日高屋と価格勝負するのは自殺行為。うちにしか出せない味や演出で勝負するしかありません。
 
 
 
 
皆さん、いかがでしょうか。
 
貧しい絵描き、は弱者であり、オンリーワンの強者でもありました。
 
 
 
 
と、生意気いったところで、おしまいです。
 
 
 
長くなりすぎました。
最後まで読んでいただきまして、ありがうございました。
 
今後ともよろしくお願いいたします。
 
税理士法人YFPクレア
四谷オフィス 佐藤明史海

 

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