役員退職給与の損金算入可能額について

役員退職給与について東京地裁が一部処分を取消しました。

平成20年に、とある新潟県内に本店を置く法人で起こったできごとです。

27年間務めた役員が死亡退職したため、役員退職慰労金規定に基づき、元代表取締役に支給した退職慰労金(役員退職給与)の額を損金算入して法人税申告を行いました。ところが所轄税務署が同業種の類似法人の「平均功績倍率」をもとに計算した金額を超える支給額は法人税法34条2項に定める「不相当に高額な部分の金額」にあたり損金算入できないとして更正処分等をおこないました。

納税者(新潟の法人)がその取消を求めていた事案で、東京地裁は「少なくとも税務署側の調査による平均功績倍率の数を1.5倍した功績倍率で算定された役員退職給与の額までは不相当に高額な金額には当たらないなどとし、処分を一部取り消す判決を下しました。

不相当ではない金額の決め方は、法人税法施行令第70条の2で
・その法人に従事した期間
・退職の事情
・類似(業種、規模など)法人の役員退職給与の支給状況
などを考慮して総合的に決めていました。

過去の裁判では、合理的とされた社長の功績倍率は、1985年9月17日最高裁判所の「3.0」。1989年1月23日に東京高等裁判所で「2.2」などがあります。

今回の裁判では、少なくても、税務署側の調査による平均功績倍率の1.5倍を超えない数の功績倍率により算定された役員退職給与の額は、当該役員の具体的な功績等に照らしその額が明らかに過大だとわかる特別な事情がない限り、退職給与として相当と認められる金額を超えない、と示しました。

先に述べた納税者(新潟の法人)の件で言うと、
税務署側の調査による平均功績倍率=3.26倍
その1.5倍=4.89倍
この4.89倍をもとに計算した3億1687万円を超える金額のみが「不相当に高額な部分の金額」にあたると判断されました。

役員退職給与を決める際は、損金算入金額をご注意ください。

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