こんにちは、佐藤です。
前回に引き続いて、経営のお話をしていきます。

⑶最重要事項は、”キャッシュが枯渇しないこと“

①無借金経営に対する考え方は様々

前回、無闇に無借金経営を目指すべきでないことについてお話しました。
コラム公開後、「無借金経営を目指さない」についてはいくつかの感想やご意見をいただきました。

「自分もなぜ無借金経営を目指す人がいるのか理解出来ない」
「繰上げ返済してほっとしたと言っている経営者仲間がいたが、手元資金が手薄になって危ないと思っていた」

等、ご同意いただける方が多かったのですが、その中で一つ気になるご意見を頂戴しました。

「動物病院の場合は、基本黒字で安定している業種だから、必要になれば銀行はお金を貸してくれる。なので、金利がもったいないから返せるものは返しちゃう方が得策では??」

このご意見については、「そうかも知れません」と返答しました。
確かにその通りだなと思いました。

こういった側面があるのは事実です。
また、税理士法人YFPクレア内でも無借金経営については意見の分かれるところではあります。

②医院が潰れるのはどんなとき?

とは言え、やはり潤沢な手元資金にまさる安心材料はございません。
先生の医院が将来立ち行かなくなり、閉店するとしたらそれはどのような理由によるものでしょうか。

ライバル医院の出現、人材不足…様々考えられますが、これは直接の理由にはなりません。

先生の医院が立ち行かなくなるとしたら、それは「お金がなくなったとき」です。

赤字が何年続こうとも、お金があれば医院は存続しますし、逆に、どれだけ利益が出ようともお金が入ってこなければ医院の経営は継続できません。(以前、ブログで同じ内容について書きました。ご興味があればお目通し下さい【融資のこと、入門の入門】)

③手元資金に余裕があることのメリットは《院長先生に万一があったときの備え》《競争力の維持》

余裕ある手元資金を持つことのメリットは、非常に大きいものです。
それが医院の利益の積み重ねによるものでも、借入によるものでも同じです。
このメリットについて、もう少し具体的にお話させてください。

《院長先生に万一があったときの備え》

これは上述した医院が立ち行かなくなるお話の続きです。
動物病院の経営は、”院長先生ありき”です。
他の事業と比較して経営者依存の高いビジネスモデルと言えます。

その院長先生が倒れました、大きなご病気をされて長期離脱となりました、となったとき、それまでの経営がどんなに順調であったとしても一気に大ピンチに陥ってしまいます。

数十年に及ぶ動物病院経営です。どんな強力な横風がいつ吹くかもわかりません。
むしろ必ずそういったピンチはくる、と考える方が自然でしょう。

この時に十分な資金があれば、先生が復帰されるまでのスタッフの給与や家賃等の固定費、先生ご自身の必要生活費が賄えます。
場合によっては代わりの獣医さんにピンチヒッターをお願いすることも出来るでしょう。

ちなみに、このリスクについては保険でカバーする手もあります。後日ご紹介します。

《競争力の維持》

いうまでもなく全ての事業会社は競争の中にあります。
特に動物病院経営はこれからの10年の間に過当競争となることも考えられます(当コラム第一回参照)。

この中で、近隣のライバルに負けないで医院を維持していくためには競争力が必要です。
医院の競争力は、先生の施術スキル、コミニュケーションスキルだけではございません。

・時代にあったホームページの作成
・優秀なスタッフの獲得、教育、雇用維持のための福利厚生や、他医院からのヘッドハンティングに負けない給与体系の構築
・新規顧客確保のためのキャンペーン
・看板の設置、web広告

これもまた競争力です。必要と判断した時にはすぐに具体的に動けること。
そのためにはやはり手元資金が必要です。

手元資金の余裕=医院の競争力

このようにお考えください。
*注)競争力維持のためでも新規設備の購入等、多額の投資は手元資金で行わない方がおすすめです。これはこのための融資を受けるか、リースで入手しましょう。

次回は、

 ⑷個人事業主か法人設立か

 のテーマでお話します。

話してほしいテーマ、個別の相談があればお気軽に下記メールアドレスまでご連絡下さい。

satoh-akifumi@tkcnf.or.jp
佐藤

動物病院税務特化チームを持つ税理士法人YFPクレアの動物病院の税金、税務、経営コラム
次回もお楽しみにお待ちください。

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投稿者・投稿者チーム紹介

四谷監査3部 動物病院チーム
四谷監査3部 動物病院チーム
フランチャイズの税務を得意とする3部。
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フランチャイズとは全く関係ないが、動物好きが集まっていることから動物病院の税務にも力を入れている。税務を通して動物愛護中。
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