こんにちは!税理士法人YFPクレア 芸能チームです。
前回のコラムで節税についてお話しました。今回は投資についてお話します。

先日、面談した個人事業主の新規顧問契約のお客様で、売上は結構あるのにキャッシュが驚くほど全くないという方がいらっしゃいました。
売掛金の回収ができていないのでは?と伺ったところ、回収はできているとのこと。

そんなに派手な経費の使い方をする事業形態ではないため、事業主さんさえも
「何でお金がなくなっているのかわからない。。。」
と、頭を抱えておられました(^_^;)

そんな状態にもかかわらず!

「投資すると節税になるんですか?投資したいんですが、何がいいですか?」

とのんきに質問されましたので、

「生活費も厳しいのに、投資なんかできませんよ!(# ゚Д゚)」

とツバ💦飛ばしながら必死にお答えいたしました。
”投資は余ったお金で!”
これは、誰もが頭ではわかっていることだと思いますが、「節税になる」「老後の資金のために」など付加価値がつくと、急に判断がにぶくなるようです。

まずは、今の生活費を見直して、余剰資金が出てきたら、無理のない程度に行いましょう!

特に芸能関係の個人事業主さんは業界内で情報がいろいろと飛び交っているのか、暗号資産やFX      などの話を伺います。
<投資する場合は、余剰資金で。>
そして、暗号資産もFXも決して安定的で簡単な商品ではありませんので、ご自分で勉強してから投資することを強くおすすめします。

色々な投資制度

暗号資産とFX取引の税務処理について、個人の確定申告の場合に特化してお話します。

暗号資産

個人の確定申告の場合は、利益確定したら申告が必要となります。
益が出たら雑所得として課税されますが、損失の場合は損益通算や損失の繰延べはできません。
国税庁のサイト 暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和4年12月)

FX(外国為替証拠金取引)

個人の確定申告の場合、利益が出たら雑所得となります。

事業所得とは区分して課税されるため、税率は所得税15%、復興税2.1%、地方税5%で計算されます。
損失は損益通算できませんが、申告時にしかるべき手続きをした場合は翌年以後3年間の繰り越しが可能で、FXで利益が出た時に相殺できます。(一定の要件があります)
国税庁のサイト 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係

暗号資産もFXも当たれば大きいですが損失も大きいので、ご注意ください。
次に、個人の確定申告の時に節税として利用できる投資制度をご紹介します。

iDeco(イデコ)

個人型確定拠出年金で、国が用意した私的年金制度です。指定の金融機関で申し込むことができます。

掛金は全額控除、投資利益は非課税、将来受け取るときも退職所得控除や公的年金控除が受けられるため、とても優遇された制度といえます。
しかしあくまでも投資のため、元本割れなど損失になる場合もあります。
そして、例外はありますが、基本は60歳になるまで受給できません!
iDeco公式サイト

以上となります。

おわりに

最後に投資をしている皆さんにお願いです。

投資している場合は、顧問税理士にその旨を必ずお伝え下さい!

申告書に記載しないと損金繰延べなどのメリットが受けられなかったり、利益が出ている場合は申告漏れとして追徴される場合があります。
投資しているかどうかは、本人しかわからないことです。
税理士も申告書作成時には必ずご本人に確認するとは思いますが、申告漏れのないよう、お互いで注意できればと思います。

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四谷監査2部2課 漫画・芸能チーム
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