「取引相場のない株式」の評価方法~類似業種比準方式~

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このコラムでわかること

  • 取引相場のない株式の評価方法のうち、「類似業種比準方式」について
  • 「類似業種比準方式」の計算方法について

このコラムをおすすめしたい人

  • 取引相場のない株式が手元にあり、考え方に困っている方
  • 「類似業種比準方式」の計算方法がわからずに困っている方

前回のコラムでは、会社規模による評価の方式について説明いたしました。
今回のコラムでは、評価の方法の一つである類似業種比準方式について説明いたします。

類似業種比準方式とは

業種ごとに事業内容が似ている上場会社の株価を基準として非上場会社の株価の価値を計算する方法となります。

これにより市場で取引されている相場に近い形で株価が評価されます。

類似業種比準方式の計算方式

以下の算式により計算されます。

類似業種比準方式の計算方式

各項目については以下の通りです。

A・・・類似業種の株価
B・・・課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの配当金額
C・・・課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの利益金額
D・・・課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)
E・・・斟酌率(会社規模により大会社0.7中会社0.6小会社0.5)
Ⓑ・・・評価会社の1株当たりの配当金額
Ⓒ・・・評価会社の1株当たりの利益金額
Ⓓ・・・評価会社の1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)

計算式の詳細

それでは、計算式の各項目について詳しく見ていきましょう。

A~Dの項目について

こちらの比較対象となる業種の数値は国税庁により「類似業種比準価額計算上の業種目及び行種目別株価等」により公表されておりますので、そちらをもとに計算します。

A「類似業種の株価」について

一時的な株価の上昇による影響をなるべく避け、本来の業績による株価を計算するという考え方により以下の5つの株価の中から一番低いものを採用します。

  1. 課税時期となる月の株価
  2. 課税時期の前月の株価
  3. 課税時期の前々月の株価
  4. 前年の平均株価
  5. 課税時期となる月以前の2年間の平均株価

Ⓑ~Ⓓについて

所有している非上場会社の配当・利益・純資産価額をもとに計算します。

なおこの計算における発行済株式数は実際に発行している株式数ではなく、直前期末における資本金等の額を50円で除して計算した数字となります。
これは、上記B~Dの数値が1株当たり50円で発行されたものとして計算されていることに計算を合わせるためとなります。

Ⓑ「評価会社の1株当たりの配当金額」

直前期末以前2年間の会社の配当金額の平均した金額を上記の1株当たり50円で計算した株式数で除した金額となります。

Ⓒ「評価会社の1株当たりの利益金額」

直前期末の法人税の課税所得+益金に参入しなかった受取配当金+損金に算入した繰越欠損金で求めた金額を利益金額とし、株式数で除した金額となります。この金額がマイナスとなった場合には0とします。

また、上記Ⓑのように直前期末以前2年間の平均額を適用することもできます。

Ⓓ「評価会社の1株当たりの純資産価額」

直前期末時点の資本金等の額と法人税上の利益積立金額の合計を株式数で除した金額となります。
この金額がマイナスとなった場合には0とします。
上記で求めた数字を計算式にあてはめて計算した金額が非上場会社の1株当たりの値段となります。

投稿者プロフィール

乾
家電量販店での店員や他税理士事務所を経験し、YFPクレアへ入社しました。
居住権や贈与税の見直しなど、相続税を取り巻く環境が激変しております。 どうしたらいいかわからない・将来が不安等のお悩みはぜひ我々にご相談ください!無料相談承り中です!いつでもお待ちしております。

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