みなさんこんにちは、監査3部2課の辻です。

お盆休みも終わり、残暑という言葉では言い表せないくらいの猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、お盆休み中にカメラ界隈に、RX1RIII発売と言う大きな(?)ニュースが飛び込んで来ましたね。

ソニーから発売されたこのカメラは、フルサイズセンサーを搭載した所謂コンパクトデジカメの王様のようなもので、前作のRX1RIIから約10年ぶりに新モデルが発売されました。

「10年ぶりの新製品」と言う事もさることながら、「約66万円!!」と言う値段の高さも話題になりました。

性能や写りについては他の記事やブログに譲るとして、今回私は66万円と言う金額に着目したいと思います。

前回のコラムで、カメラを買った際に「当期の経費に出来るか」「資産計上して減価償却するか」と言った判断を「金額で判断する」とお話させていただきました。

金額で判断するためには10万円・20万円・30万円と言うキーワードがありますが、今回発売されたRX1RIIIは約66万円でそれらのキーワードを大幅に超えていますので、考えるまでもなく固定資産に計上し5年間かけて減価償却していくことになります。

RX1RIIIのようにレンズ一体型のカメラの場合はどうしようもありませんが、一眼カメラで「ボディとレンズ」がセットになって販売されているものは、どのように考えていくのでしょうか?

例えば、ボディが25万円相当で、レンズが6万円相当のレンズキットが31万円で売っていたとします。

レンズキットで31万円なので全額固定資産に計上するのか、「25万円のボディは少額減価償却資産として」「6万円のレンズは消耗品費として」いずれも経費に計上するのか、どちらが正しいのでしょうか?

法人税基本通達7-1-1には、

令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》又は令第133条の2《一括償却資産の損金算入》の規定を適用する場合において、取得価額が10万円未満又は20万円未満であるかどうかは、通常1単位として取引されるその単位、例えば、機械及び装置については1台又は1基ごとに、工具、器具及び備品については1個、1組又は1そろいごとに判定し、構築物のうち例えば枕木、電柱等単体では機能を発揮できないものについては一の工事等ごとに判定する。

国税庁公式サイト「少額の減価償却資産又は一括償却資産の取得価額の判定」

と書かれていますので、セット販売されているものは1組または1そろいと考えるのが

妥当であると思います。

従って、先ほどの例の場合は、レンズキットの31万円を固定資産に計上すべきと思います。

それでは、単品で25万円のボディと23万円のレンズを同時に購入した場合はどうなるでしょうか?

  • 実質的にレンズキットと同じなので、合わせて48万円の固定資産として計上すべき。
  • バラバラで売っているものなので、それぞれを単体として考えるべき。

いずれも30万円未満なので少額減価償却資産として全額当期の経費に出来る。

と、二通り考えられると思いますが、詳しくは次回のコラムで掘り下げていきたいと思います。

投稿者・投稿者チーム紹介

税理士法人YFPクレア カメラマンチーム
税理士法人YFPクレア カメラマンチーム
税理士法人YFPクレアのカメラ好きが集うカメラマンチーム。
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