懐かしい教え

懐かしい教え

 

みなさんこんにちは、監査部 立花です。

先日、大学の研究室の先輩が論文をまとめた本を出版したと、刊行前にその本を送ってくれました。

その本を開いた途端に、彼女が研究していたテーマ内容や大学でのゼミの風景、おまけに同級生の顔や大学の空気感など、今まで閉じ込められていた記憶が一気に蘇りました。

今回は、その蘇った思い出で印象深かったことを書きたいと思います。

 

私の専攻は社会学でしたので、常に「なぜ?」という疑問を持って生活しなさいと言われる毎日でした。また、人が現実の世界を理解するために利用する「概念」は暗闇に当たるサーチライトの様な存在で、この光があって初めて事物を見ることができる(逆に言えば、光が当たらないところは認識できない)。「概念」は経験によって光の量が増えたり角度が変わって、より多くの事物を認識できるようになる。だから沢山の経験をしないさいと…。

 

この教えが妙に納得できたのが、「ビューティフルマインド」という映画を見た時でした。

この映画はノーベル経済学賞受賞の数学者、ジョン・ナッシュの半生を映画化したもので、
ラッセル・クロウが主演を務めています。

ラッセル・クロウが好きだったのでなんとなく見始めたのですが、途中で驚いたことに事実だと思い込んで見ていた内容が、実はジョンが見ていた妄想の世界(彼は統合失調症でした)だったのです。

もちろん統合失調症のことは知識として知っていましたし、メンタルクリニックでアルバイトもしていたので、実際の患者さんも沢山見ていました。妄想の話もよく聞きました。

ですが、「大変そうだな」という同情に似た感想しか持ちえなかったのです。

それがこの映画を見て統合失調症の人が見る妄想の世界がどんなものなのか、初めて映像を含むリアリティを持って体験できたことによって「こんな風に大変なんだ」という実感が持てたのです。

 

「概念」は経験によって培われる。この件は自分が統合失調症になった訳ではなく、映画を通して疑似体験をしたわけですが、自分が経験できることというのは限りがありますので、映画のように経験を補うツールを利用することも一つの手だなと思ったものです。

 

最近は使い古したサーチライトを同じところに当てているばかりの毎日でしたが、せっかく先輩の本が思い出させてくれたので、大学時代を懐かしみつつ、あのころは理解できなかった教えをもう一度考え直すのもいいなと思っています。

 

ちょっといい話の最新記事

担当者ブログの最新記事

サービスに関するご質問・お見積もり依頼は無料です 0120-700-663 または03-5380-1386にお電話ください 受付時間 10時〜18時(平日) メールでのお問い合わせ