みなさんこんにちは。駅伝小僧こと、浦和オフィス矢島です。
駅伝シーズンも終了しましたので「総括」のはずでしたが予定を変更し、最近聞いた出来事をお伝え致します。
誰にでも起こり得ます。(所謂ブログとしては少々つまらないかもしれませんが、是非ご覧ください)

<事例>

80歳超、介護度は要支援1、特定疾患(難病)認定者(Bとします)、その子(Aとします)の出来事です。
Bは急激に容態が悪化し1人では立ち上がれなくなり、立たせてあげても杖を使い2m歩くと呼吸が荒くなるようになった。
Aは区役所に介護度の変更依頼をし、面談審査を受けた。その日の夕方Bは「腰が痛い」と激痛が発生。Aは救急車を呼んだ。
救急隊員は主治医の病院に受け入れ要請をしたが
「コロナ患者で病床が空いていない。主治医なので診察はするが入院は不可、帰りは自費にて介護タクシーにて帰ってもらう事になる。それでも良いか?」
と言われAはOKした。救急医は
「腰の圧迫骨折、原因は1カ月前。1か月後に痛みが発生することはよくある。この症状では介護4だよ。親族で面倒を見るのは無理、入院か介護施設入所を考えた方が良い。」
とAに告げた。

Aは区役所に上記の事情を説明したが、
「面談審査は終わっているので一旦取り下げて再度申請するか、申請中をこのまま進めるかだ。」
とAに告げた。Aは区役所に
「今回の直接の原因は1カ月前で今回の面談申請の前なのでこの事情も加味してくれ」
と言ったが区役所は、
「面談審査は終了しているので無理、かつ現在申請中のものと、今回の申請後の事情を加味したものと2つを同時申請はできない。つまり2つの申請を平行して進め、新しい審査が完了したら前の審査と差し替える事は不可。結果が出るまでに1~2カ月かかる。」
とAに告げた。Aは、Bを入院させることができないので介護施設への入所を試みたが、どこも
「要支援1と軽い事、難病指定されているので主治医の意見書が無いと受け入れられない。主治医の意見書も数週間かかる。また要支援1のため、介護サービスも満足に受けられない。」
との回答だった。

つまり、入院もできない、介護施設にも入所できない、介護サービスも満足に受けられない。実態は要介護4だが、現在の書類上は要支援1で何もできない。という状況にAは追い込まれた。
そこでAは親戚中に声をかけ、順番に来てもらい泊まり込みで介護をしてもらう事をお願いした。が、親戚も仕事がありそれぞれの家庭もあり、今までは仲の良かった親戚間でも言い争いが勃発した。
こういう場合、逆境を力に、とかピンチの時こそチャンス、とよく言われるが、現実は甘くなかった。

という事例です。皆さんはどうすれば良いと思いますか?

私は20年以上相続税申告に携わらせてもらい、研修や勉強会にも多数参加しましたが、上記の対処法は誰も教えてくれませんでした。
若い講師の方は、親の介護をした体験が無いので教えられない。
親の介護体験があるベテラン講師は、若い職員にセミナー講師をやらせる。などの事情もあると思います。

確かに税務とは関係ない事なので、お客様の中にも
「介護助言を税理士事務所に聞いても無駄、せいぜい「区役所に聞いてくれ」と言われるに違いない。」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

相続と聞くと真っ先に「節税、対策」が思いつくことでしょう。税法の穴をすり抜けるような際どい節税を提案する事務所もあります。
そして国税庁がそれを発見すると法律を変えてメスを入れてきて、そのいたちごっこになっている現状もあります。
今回は、その逆で介護の法律の穴に落ちてしまった事例です。

さて、事例に戻ります。
入院も無理、介護施設入所も無理、介護サービスも満足に受けられない、親戚中が介護で疲労困憊し共倒れ寸前になっている状態ですが、皆さんだったらどうしますか?
この状態から脱却するたびにAが次にとった行動は?

つづく。
次回予告、「A、起死回生の決断、どん底からはい上がる」編です。
このブログを読んでくださった方、ありがとうございました。

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浦和オフィス監査担当者
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