確定申告を税理士に依頼した際の費用相場

確定申告を税理士に依頼した際あの費用の相場

毎年12月~1月になると「確定申告をお願いしたいのですが、まだ受け付けていらっしゃいますか?」というご相談が毎日のようにお問い合わせを頂戴しております。

大変ありがたいことです。

しかしながら1月後半~2月になってくると、人員確保の点から受付を終了してしまうケースが出てきて、その時期でも受付できる税理士事務所だと割高な税理士事務所にご依頼されることになったり、特急料金が負荷されてしまったりすることになってしまうこともあります。

せっかく1年間、頑張って稼いだ収入をできる限り自分の手元に残すためにも、費用の相場の比較検討は重要になってくるかと思います。

税理士事務所が一番多いと言われている新宿区の税理士事務所でざっと調べてみたところ、グーグル検索で1ページに掲載されるページのうち、確定申告の費用が掲示されている税理士事務所は10件中たったの4件のみでした。

費用も50,000円~320,000円とサービスの内容にも大きな差があり、お客様のニーズにお応えする税理士事務所を探すのはやや難しいと感じ、税理士事務所の観点で、確定申告にかかる費用を比較し、相場を出してみることにしました。

 

3月15日までにしないといけない「確定申告」とは…

確定申告と一言で言っても、毎年3月15日までに行う「確定申告」には様々な申告が含まれています。

・所得税(事業所得、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、譲渡所得、一時所得、雑所得)

・贈与税

 

この2つが毎年2月16日~3月15日までに確定申告を行う必要があります。

贈与税は相続税の中の税金の一つであり、所得税とは異なる税金のため、相続税ができる税理士事務所に依頼することになりますので、ご注意ください。このコラムは所得税の確定申告、特に事業所得がある方を想定しております。

 

個人事業主に関する確定申告における税理士のかかわり方と報酬の考え方

事業所得がある方には、アパート経営者や一人親方、フリーランス、モデルからクリニックを開業されている医者などがいらっしゃいます。法人化していない個人事業主が申告するのが事業所得の所得税です。

税理士報酬額は、お客様と税理士がどのようなお付き合いをするかによって料金は大きく変わってきます。

ここからはお客様と税理士のかかわり方と、それにかかる税理士報酬名についてお伝えします。

税務顧問

税務顧問サービスはお客様が記帳された帳簿のチェックや、保険活用などを中心に行う節税対策、納税予測から納税資金までの納税対策などの税金対策をしっかり行うことを前提のサービスです。税理士事務所によっては資金調達もサービス内に入ることもあります。税理士や担当者と年数回面談を行ったり、電話やメールなどで相談をしたりできます。

建設業の親方や、クリニックのお医者さん、動物病院の先生など、人を雇っているような個人事業主の場合は税務顧問を契約される方も多いです。

 

※ 注意 ※

税務顧問というのは名ばかりで、何もしない税理士や、後からお伝えするスポット(年1回)を税務顧問と呼んでいる税理士事務所もあるので料金内に何が含まれるかはご自身の目で確かめる必要があります。料金や名称による思い込みにご注意ください。

 

月額顧問料

税務顧問を契約した場合、かかってくるのが月額顧問料です。
特に相談がない月であってもかかります。定額の相談料・税金面の保守料金と言われています。

記帳代行料金

一般的に「丸投げ」と言われているサービスです。
お客様は必要な会計資料を税理士事務所に送るだけで、税理士事務所が記帳からやってくれるサービスにかかる料金です。料金プランは税理士事務所によって異なります。記帳代行料金がホームページ上に明示されているケースは少ないです。

税理士事務所によっては月額顧問料+記帳代行料を合わせて15,000円/月としている税理士事務所もあります。

 

スポット(年1回)

特に面談や相談をすることはなく、確定申告だけを代行してほしい場合はスポットで税理士に依頼することになります。税理士事務所によっては年1回しか関わらないため、「年1回」や「年1」と呼ばれることもあります。

この場合、基本料金にプラスして作業分を加算報酬として請求するケースが多いです。

加算報酬には、記帳代行料特殊な所得を扱う場合かかることがあります。

記帳代行料金については、仕訳数に応じて1カ月で3,000~20,000円と決まっている税理士事務所もあれば1仕訳数十円という税理士事務所もあります。

加算報酬の詳細についても、ホームページ上に書かれず、不透明な税理士事務所も多いで、スポット料金が安いからと言って飛びついて依頼してももしかしたら加算報酬の方が高くなってしまうケースも考えられるのでご注意ください。

 

税務顧問とスポット(年1回)どちらがいいのか?

正直にお話しますと、ほとんどの個人事業主の場合、できる節税対策は少ないです。
税務に不安を抱えている方以外は、スポット(年1回)でも問題はないかと思います。

ただし、売上が1,000万円を超える場合人を雇って大きくビジネスを行っている個人事業主は税務顧問サービスをご活用されることをお勧めします。

 

 

新宿区の税理士に確定申告を依頼した場合の報酬

順位

税理士
事務所名

報酬額

売上額

記帳代行の有無

備考

1

P社

9800円~

不明

不明

サービスの詳細なし

2

I社

不明

不明

不明

料金掲載なし

3

弊社

6万円~

~500万円

~1,000万円 8万円~

~2,000万円 12万円~

4

H社

18万円

~500万円

 

5

O社

不明

不明

不明

料金掲載なし

6

Y社

不明

不明

不明

料金掲載なし

7

O社

不明

不明

不明

料金掲載なし

8

A社

5万円

不明

不明

料金内のサービス内容は不明

9

H社

32万円

不明

不明

料金内のサービス内容は不明

10

S社

不明

不明

不明

料金掲載なし

11

I社

不明

不明

不明

料金掲載なし

12

O社

10万円

不明

不明

料金内のサービス内容は不明

13

Y社

7万円~

不明

不明

料金内のサービス内容は不明

14

S社

不明

不明

不明

料金掲載なし

15

A社

不明

不明

不明

料金掲載なし

(参考 2020年1月14日Yahoo!「新宿 確定申告 税理士」で検索結果)

 

調べてみたところ、ほとんどの会社が確定申告の料金プランを掲載していませんでした・・・。

ほとんどの税理士事務所が確定申告の税理士報酬を明示していないことがわかりました。また、税務顧問なのかスポット(年1回)なのか、料金内のサービス内容が書かれていないケースが多いです。

これではお客様のニーズにあった税理士事務所を適正価格で契約するのは難しいと感じ、検証してみました。

東京23区の税理士事務所 確定申告費用の検証

検証方法

税理士法人YFPクレアが独自の調査をしました。
東京23区内にある100社の税理士事務所を閲覧されやすい順(グーグル検索上位や検索上位に出てくる税理士事務所の紹介サイト)に事業所得の確定申告代行料金の集計し、平均値、中央値、最小値、最大値を出して確定申告の相場を調べてみました。

売上 :1000万円以下
エリア:東京23区
税理士事務所 100社(法人・個人含む)

東京23区の確定申告料金相場の結果

 

スポット(年1回)

税務顧問

平均値

86,000円

240,000円

中央値

80,000円

205,000円

最低料金

40,000円

135,000円

最高料金

160,000円

420,000円

料金不明

51事務所

65事務所

 

「料金不明」について

下記の場合、料金不明に集計しました。
・自社サイト、税理士紹介サイトの両方に明示していない場合
・年額か月額か判断がつかない場合
・サービスの内容が不明瞭でスポット(年1回)なのか、税務顧問なのかが判断できない場合

 

60,000円~などの「~」の集計について

料金に「~」がついている場合、料金のみを集計しました。

 

考察

グーグル上位にあるサイトは料金表もしっかりしているのに対し、順位が下がるにつれて料金が明示されていないサイトも多くなっていく傾向にあり、新宿区や千代田区などの税理士事務所の激戦区であってもグーグル検索の2,3ページ目になると確定申告の料金は掲載されていませんでした。

スポットであっても10万円を超える事務所も多く存在していて、税理士事務所の職員としては意外な発見となりました。

スポット(年1回)で12万円以下の税理士事務所の場合、加算報酬がある場合が多く、上記の平均値や中央値には1~3万円程加算されると想定しておいたほうがいいでしょう。加算報酬の内容としては下記の通りです。

・ふるさと納税(寄付金控除)
・医療費控除
・記帳代行料金
・FXなどの取引
・住宅ローン控除
・不動産・株式などの譲渡

などが当てはまります。

確定申告をしなければならない所得は数が多いため、各税理士事務所のお客様のニーズに合わせた料金表を作っています。確定申告代行料金の相場と一言で言っても、不動産売買が多い税理士事務所や相続をメインとしている税理士事務所と、一般的な事業が多い税理士事務所では異なるということでした。

 

申告のみを依頼したい場合の確定申告代行料金の相場

記帳はお客様にやってもらい、申告のみを税理士事務所でやる場合の相場は50,000円でした。
しかし、50,000円で終わる…と、考えるのは早いかもしれません。

 

追加料金がかかることを想定しておく

申告のみを依頼した場合であっても、税理士事務所は税理士として代行業務をする以上、税理士法に則って責任を負います。税理士事務所が申告を行う場合、税理士事務所が名前を付けて「私たちが申告をしました」と税務署に申告を行うことになるからです。

そのため、記帳に誤りがある場合は、税理士の責任として、そのまま申告することは出来ません。すべての記帳を確認した上で、間違いがあった場合は修正をしなければなりません。
修正料金として2~5万円ほどはかかると想定しておくことをお勧めします。

逆に、記帳の内容をチェックしない税理士の場合は、既に税務署から目をつけられているケースもあります。税理士に頼みたい理由にもよりますが、安心を買いたい方にはあまりお勧めはしません。

 

白色申告の確定申告代行料金の相場

白色申告と青色申告の税理士報酬の相場白色申告の料金と青色申告の料金を別で設けている税理士事務所もあります。
白色申告の相場は70,000円で、同じ税理士事務所の料金と比較すると青色申告との差額は3~10万円でした。

「白色申告の方が税理士費用を安いだろう」と思っていたのですが、多くの税理士事務所は青色申告を前提に料金表を作っています。税理士事務所が青色申告が前提で料金表を作っているのには下記の理由があります。

 

税理士事務所が青色申告をすすめる理由とメリット

青色申告の65万円控除を受けられる節税効果

白色申告が10万円控除に対し、青色申告をおこなうと65万円控除を受けることができるようになります。

【65万円控除の効果の例】
仮に…経費や基礎控除などを差し引いて所得が400万円だった場合、青色申告を行うと所得税・住民税は約58万円になるのに対し、白色申告の場合は約78万円になります。
青色申告を行うだけで20万円の節税になります。

先ほどの検証では、確定申告の税理士報酬の相場は8万円程度ですので、白色申告でご自身で申告を行うより、税理士事務所に依頼して青色申告をした方がトータルコストは下がる可能性があります。

 

純損失の繰り越し控除

事業を起こすと最初の1,2年は赤字になることが多いです。そんな事業者を救うために、赤字分を繰り越せることで、黒字化したときに利益を赤字分の繰り越しした損失と相殺を行い、所得税を抑えることができます。

 

家族への給与を経費にできる

個人事業主としてお店を営む場合、配偶者や家族に手伝ってもらうこともあるかと思います。配偶者や家族に手伝ってもらった場合、白色申告ならば、配偶者は86万円、親族なら50万円が控除の上限となっています。

しかし、青色申告ならば、同じ家で同じお財布で生活している家族を「青色専従者」として届出を提出することで、お給与を出すことができるようになり、経費として認められます。

配偶者に一部仕事をしてもらい、その対価として青色専従者給与を支払うことで、世帯全体の所得税の節税につながります。(配偶者がほかに仕事をしていない、または、収入が少ない場合)

 

減価償却の特例を受けられます

青色申告の場合、30万円未満の備品は一括で経費に計上することができます。

白色申告の場合、10万円以上の備品は法定で定められた年数で分割して経費にしなければなりません。

青色申告で確定申告するには?

せっかくなら65万円控除を受けたい!と思った方、ぜひ青色申告をしましょう!
メリットはいっぱいありますからね。ただし、複式簿記や決算書など、簿記や税務的判断をきちんと出来る!と言うのが前提になります。

  • 事前に青色申告承認申請書を提出
  • 複式簿記による記帳を行う
  • 決算書の提出が必要
  • 期限日までに申告を行う

 

こんな人は税理士に確定申告は任せよう

税理士事務所のスタッフとして、こんな方は税理士にお任せしたほうがオススメさせて頂いております。

複式簿記ができない方

青色申告で65万円控除を受けるためには複式簿記で記帳を行う必要があります。
また、複式簿記で記帳するためには会計ソフトを購入する必要があります。(自力でやることもできますが、非常に骨が折れる作業です)

会計ソフトは年間1万円程度で、インストール型のものとクラウド型のものがあります。
会計ソフトによっては勘定科目の選択をサポートしてくれるものもありますが、何が経費になるのか、何パーセント経費にしてもいいのか、などはご自身で勉強する必要があります。

 

プライベートでも仕事でも使うものがあり、経費の判断があいまいな方

家賃、通信費、車、パソコンなど一部分は経費として計上することができるものもあります。

よくある質問ですが、スーツを経費にしない方が無難です。よくネット上では「スーツを経費にできる」と言う記事を見かけますが、実際、税務調査が入った場合、否認されるケースの方が多いのが現実です。これはスーツはプライベートでも着られることが多いため、プライベートと仕事の差がはっきりしないため、税務調査官は否認前提で慣れつくした理論武装された状態で来ることが予想されます。
これに対し、お客様はきちんと税法を理解した上で税務調査官が何を言っているか理解して、論破する必要があることをご承知の上、自己判断されることをお勧めします。
(もちろん、「ネットにはこう書いてあった」と言う程度では論破にはなりませんので悪しからず。)

一方、同じ被服であっても、屋号が大きく書いてあるエプロンや作業着などはプライベートで着ることはないと判断され、経費にすることは出来ます。

このように、経費の判断は100%経費にできるものもあれば、判例で何パーセントまで経費にできるか決まっているものもあります。特に、個人事業主の経費に関する情報はネットに書かれていることは税務上正しいとは限りません。最近では、個人事業主にも税務調査は入るため、適当な税務を行っていると後から痛い思いをすることもあります。

税務の正しい情報は税理士に聞くか、繁忙期を外して税務署に聞くか、文責のある書籍をご確認下さい。

 

1~3月頃が繁忙期になる方

確定申告シーズンが繁忙期の方はご自身で確定申告をすることはお勧めしません。繁忙期になる前に税理士と契約し、代行してもらった方が間違いもなく、申告期限に遅れるリスクも回避できます。年内にこまめに記帳を行っていたとしても、必要書類が1月以降に届くのもあり、2月16日~3月15日までの間に数時間はパソコンの前で確定申告の作業を行わねばならないので、繁忙期は本業に集中したい方は早めに税理士に依頼したほうがいいでしょう。

 

確定申告が面倒な方や、本業をやってる方が儲かる方

税理士に依頼した場合の相場は8万円程度ということでした。
しかし、経理業務に時間をかけて行うよりも税理士に依頼してしてしまってその時間を本業に充てた方が8万円以上に儲かるケースもあります。

単純に面倒だ…という本音の方もいらっしゃいます。

 

売上が1,000万円を超える人

売上高が1,000万円を超えた場合、2年後は消費税の課税事業者になります。

消費税の課税事業者になると所得税に加え、消費税の申告も必要になり、所得税だけではなく消費税法の知識も必要ですからご自身で申告するのは大変な手間がかかります。

 

まとめ

税理士に依頼した場合、8万円程度かかることがわかりました。

しかしながら、青色申告をした際に得られる65万円の控除やご自身で行う場合にかかる会計ソフト代、経理業務にかける労力を考慮すると、税理士に支払う費用としては決して高い金額ではないかもしれません。

 

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