みなさんこんにちは、YFPクレア社会福祉法人チームです。

コロナが落ち着いたせいか、最近は社会福祉法人の監査が多い気がしています。
社会福祉法人の監査では日々の業務のことはもちろんですが、公金が入る以上、お金についても監査されます。
このページでは、お金の管理でまず最初に聞かれるのが統括会計責任者・会計責任者・出納職員が誰になっているかを示してくださいです。

今回は、統括会計責任者・会計責任者・出納職員について話していきたいと思います。

統括会計責任者・会計責任者・出納職員は誰がなる?

統括会計責任者 → 全拠点を束ねる会計責任者(マネージャー)
会計責任者   → その拠点の会計責任者(施設長・園長が多いです)
出納職員    → その拠点のお金を出し入れする人(総務部や経理部の職員のイメージ)

上記は理事長がそれぞれ任命する必要があります。

以前に社会福祉法人の監査を受けた際に、出納職員が課長、会計責任者が主任という組織上の立場が逆になっている事例がありました。
つまり、課長が行った出し入れを主任がチェックするという流れとなります。
逆バージョンについては経理規定も社会福祉法上も特に触れてはいませんが、常識的にやはり、出納職員が主任で会計責任者が課長という流れが良いとありました。

誰がなったかを監査時に明示する方法

辞令 

理事長から任命したことを証する辞令を作成し、コピーを取っておく

掲示

統括会計責任者・会計責任者・出納職員が誰になっているか全ての拠点を示した組織図を作成し掲示する

上記は監査当日に教えてくださいと言われる場合もあれば、事前必要書類に現在誰が任命されているかの提出を求められる時があります。

各責任者の業務と流れ

社会福祉法人では現金出納帳の作成が求められます。
そこで、出納職員がお金を出し入れし、出納帳及び金種表を作成し、作成欄に押印します。
そのチェックを会計責任者がチェックをし決済欄に押印をする流れとなります。

また、他にも経費精算書等を作成している場合にも同様に必要となります。

小規模な社会福祉法人の場合の責任者の任命について

社会福祉法人は大・中・小、様々な規模の法人があります。

そんな中、例えば小規模な社会福祉法人に統括会計責任者・会計責任者・出納職員をそれぞれ任命することは難しい状況があります。
そこで、「会計責任者が全ての拠点を統括する場合」又は「拠点が一つの場合」には統括会計責任者を設けずに、会計責任者及び出納職員だけで良いとされています。

上記についても社会福祉法人モデル経理規定の第8条(注6)にその旨の記載があります。

注6)
法人本部以外の拠点区分が1つの法人、又は1人の会計責任者が他のすべての拠点区分の会計責任者を兼務しているような小規模の法人にあっては、統括会計責任者を設けずに、第8条の規定を以下のとおりとする。

第8条 当法人の経理事務に関する責任者として、会計責任者を置く。

  • 各サービス区分には、会計責任者に代わって一切の経理事務を行わせるため、出納職員を置く。
    ただし出納職員としての業務に支障がない限り、1人の出納職員が複数のサービス区分の出納職員を兼務することができる。
  • 会計責任者及び出納職員は理事長が任命する。
  • 会計責任者は、出納職員を監督しなければならない。

上記のように、「統括会計責任者を設けないこと」とすることが出来ます。その際には経理規定は注6のように記載する必要があります。

弊社では小規模な社会福祉法人様向けに経理規定の作成や訂正・アドバイスをさせて頂いております。
会計の監査にご不安な場合は弊社にご一報頂ければと存じます。

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投稿者・投稿者チーム紹介

2部3課 社会福祉法人チーム
2部3課 社会福祉法人チーム
社会福祉法人やNPO法人など、特殊会計チーム。
保育園や介護施設などの会計を得意としています。
勉強家が多く、お客様のニーズと法律に真摯に取り組む姿が気に入られ
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